1. 言語プログラムの課題:十分な会話練習を提供すること

新しい言語を流暢に話すためには、膨大な量の練習が必要です。アメリカ外交官養成所のデータによると、言語によっては2,200時間の練習が必要だとされています。しかし、従来の教室での学習では個別の会話練習に十分な時間を確保することが難しく、多くの教育機関がこの課題に直面しています。

このギャップを埋めるため、一部の教師は言語交流や会話クラブを企画していますが、調整に多大な労力が必要であり、参加者全員のスケジュールを調整するのも困難です。また、人見知りな学生や会話に不安を抱える学生にとって、ライブでの会話練習は心理的な負担になることもあります。

ここで、テクノロジーが力を発揮します。従来の言語アプリやオンラインプラットフォームは一定の効果を発揮しますが、現実感に欠けるのが課題でした。一方、バーチャルリアリティ(VR)は、よりリアルで魅力的な練習環境を提供し、学生が安心して練習に取り組める空間を作り出します。さらに、VRは言語学習における不安を軽減する効果もあることが示されています。

2. IMMERSEと大学との提携

IMMERSEは大学と提携し、学習者に追加の会話練習の場を提供することで、スピーキングスキルの大幅な向上を実現しています。

A dialogue with an Immerse AI conversation partner; the learner said "OK, I need borrow something from you too" and got Immerse Feedback that says "Remember to say I need to borrow instead of I need borrow."
IMMERSEのAI会話パートナーは、学習者のスピーキングスキルの向上をサポートします。

IMMERSEは、低リスクで安心感のある仮想空間を通じて、学生が新しい言語を話すことへの不安を克服し、実践的なスキルを身につけるサポートをしています。今回は、ノーステキサス大学との連携を通じて、学生たちの会話力や流暢さを向上させた取り組みをご紹介します。

3. IMMERSEとノーステキサス大学

ノーステキサス大学の集中英語プログラム(Intensive English Language Institute)は、英語を第二言語とする学生(ESL)に追加の会話練習を提供する方法を模索していました。そこで、授業時間外に語学学習の機会を提供するVRクラブを試験的に導入するため、IMMERSEと提携しました。

夏季期間中に集中英語プログラムに登録していた30名のESL学生がVRクラブに参加しました。クラブは週に2回開催され、学生たちはIMMERSEを活用して英語を練習しました。主にAIを活用したロールプレイ機能が使用されました。

プログラムに参加した学生は、世界中から集まり、学術的および職業的な背景も英語のスキルレベルもさまざまでした。IMMERSEのAI会話パートナーは、多様なニーズに合わせた柔軟な練習を提供するため、教師やスタッフはこの取り組みが学生にとって非常に有益であると予測していました。

University students wearing VR headsets and seated at desks in a classroom
 ノーステキサス大学の集中英語プログラムの学生たちがIMMERSEを体験しています。

4. 成果

VRクラブ終了後、講師やスタッフから以下のようなフィードバックが寄せられました。

4-1. 高いエンゲージメント

IMMERSEが提供するインタラクティブな環境により、学生たちは楽しみながら積極的に練習に取り組むことができました。プログラムスペシャリストのカレン・レムケ氏は、次のように述べています:

「周囲の世界がインタラクティブで、360°の体験ができるという点が非常に魅力的でした。学生たちはこの体験に引き込まれ、とてもワクワクしながら楽しんでいました。」

4-2. 自由度の高いAI学習

ESL講師のクレイエラ・マーティン氏は、VRクラブが、授業内で十分な会話練習を提供できないという課題を補う手段になったと話しています:

「クラスでは学生アシスタントがサポートすることもありますが、すべてのクラスに配置できるわけではありません。そのため、学生がネイティブスピーカーと会話して、自分が理解されていると実感する機会が限られていました。」

IMMERSEのAIを活用した会話パートナーによって、学生たちはこの課題を克服し、より自然で実践的な会話練習を行うことができました。

「施設のスタッフも、AIアバターが学生の発話を正確に評価しながら会話をガイドする能力に感心していました。授業中、学生同士で会話をする際には、相手も英語を学んでいる途中なので、文法が完璧でなかったり、十分に理解されなかったりすることがあります。でも、AIはその点を補ってくれます。ある意味で、学生たちは“ほぼネイティブスピーカー”と話し、やり取りをする体験ができるのです。そして正確なインプットを受け取りながら、AIが理解度をフィードバックしてくれるのも大きな強みです。」

University students in VR headsets looking around and moving their arms as they practice English in VR
学生たちは、IMMERSEのインタラクティブなVRシーンの中で英語の会話練習を行っています。

試験導入の成功を受け、集中英語プログラムは、次の学年度からIMMERSEを正式にカリキュラムに組み込み、学生の学習成果への影響を経験的に検証する予定です。

5. あなたの教育機関でも没入型語学学習を導入しませんか?

IMMERSEの提携プログラムを活用することで、教育機関は学生に割引価格で没入型の語学トレーニングを提供できます。

登録後、学生はIMMERSEの以下の機能をすべて利用できます:

詳細情報や参加申し込みについては、こちらをご覧ください。